日常で使える占術(占い)を



占いの種類


コラム「気学方位に関する誤解集」


占いというのは誰でもプロになり完璧に理解する必要はないと、私は思っております。素人であっても興味がある占いを学び、自分のため人のために役立てて頂ければいいのですが、方位だけは正しく知って頂かないと却って不幸を呼びますので、しっかり学んで頂かないといけません。


方位とは『いつ』『どの方位』『人』が移動することでどうなるかを占っていく判断法です。(有名人著名人が使用していた話はブログ2014年8月28日の記事をご参照ください。)
しかし、この方位を誤解している方が多々見受けられますので、そこで気学方位に関する誤解に対して回答致します。以下の赤太字は間違っている事柄ですのでご注意ください。





・今年は○○の方位が凶方位なので、旅行にいけない。

 ⇒「今年は」ということは年盤を観て判断されているのでしょうが、1ヶ月以上の長期旅行でない限り年盤の作用は出ません。なぜなら、年盤の作用は長期でないと作用が出ませんし、そんな長期に移動される方はごく僅かでしょう。盤の仕分けは滞在期間で決まりますので、1日〜1週間程度滞在する場合は日盤で判断します。日盤は盤が毎日変わりますので、目的の方位が吉方位になる日を選べばいいだけです。




・今年吉方位で引越しても来年が凶方位になってしまう。

 ⇒気学方位は前述動いた時の方位の「気」を受ける事で作用を受けますので、引越した年月日の方位が吉方位でしたら翌年の方位盤の影響はありません。例えば2014年盤で西方位が吉方位になる方が引越した場合、2015年に西に五黄殺という凶方位があってもその影響は受けません。




・今月は運勢が良いので引越しに吉。

 ⇒これはプロと称している方でもいるので困ってしまうのですが、占いには命占、卜占、相占と3種類の位置づけがあり(詳細はブログ2014年7月25日の記事参照)、運勢は命占であるのに対し方位は卜占です。そもそも位置づけが違うのです。運勢は字のとおり「運の勢い」であるので運の善し悪しを観るのに対し、方位は移動することで運を得ることなので全く異なります。運勢も方位も吉でしたら問題ないのですが、運勢だけで判断している人は方位を観ていないので凶方位でも構わず勧めてしまい却って方災(方位の災い)を受けてしまうことがあります。

 以前経験した事ですが、前職にいた時、会社を経営されている相談者Aさんが事務所移転の件でご相談にいらっしゃいました。Aさんは私の先輩であるB先生から話を聞いていらしたそうです(紹介ではないのでB先生はAさんが私の所に来ていることは知らない)。私が鑑定したところ、B先生にもご相談されてたらしく全く時期が違うとのこと。B先生から言われた時期を聞いたところ、月盤が五黄殺という大凶方位で運勢のみで判断していたことが判明しました。その話をAさんに話したもののB先生との繋がりがあるからか私の鑑定が疑われてしまいそこで鑑定は終わりました。
 しかし、3ヶ月経ったある日Aさんからお詫びの電話がありました。話しを聞いたところ、私の鑑定後にB先生の先生の先生にあたるC先生に、私とB先生どちらが正しいかご相談にいかれたそうです。C先生は「B先生の鑑定は明らかに間違っています。榎本先生の鑑定が正しいですよ」と仰ったそうです。すると突然、B先生がそこに現れたそうです。B先生はその時が新年だったので新年挨拶に来ただけらしいのですが偶然その場面に遭遇してしまったそうです。それ以降B先生との繋がりがなくなったそうです。もしB先生の言われたがままに事務所を移転されていたら、五黄殺の凶作用を受け今頃会社がなくなっているでしょう。




・家に入る時には東南方位からまわって帰りなさい

 ⇒と姑から言われた嫁の話を聞いたことがあります。これは全く意味がありません。なぜなら気学の「気」は留まらないと得られないからです。留まるということはどんなに短くても2時間いないといけませんしそれでも得られる気は微量です。したがって、ただまわって帰るだけですと人にあって立ち話をしたり寄り道しない限り信号で何分間か止まる程度になりほぼ気を得られません。
ついでに申し上げますと、家相の事になりますが、下記図のように自宅から見て北面に道路があるにも関わらず強引に東南方位に玄関を作っている家があります。



これは東南方位が風を表し良縁が入ってくる吉方位だからこのような位置に玄関を作ったのでしょう。確かにDr◯◯や◯◯リーの本には書いてあり、家相の本にもこのように書いてありますので間違いではありません。但しこれは道路が東面か南面にある時のみです。なぜなら家相では自宅に接しているメイン道路を世間とし玄関をそこに隣接させるのですが、上記図では玄関が道路に隣接していないので世間に背く家ということになります。しかも東南の風は隣家の壁に塞がれてますし湿気が籠もりやすい玄関になりますので良縁が入る余地がありません。




・凶方位に出掛けたら大怪我をした。

 ⇒これだから凶方位は怖い、と中途半端にしか気学を勉強してない人が戦々恐々といたしますが、方位において大怪我をする原因は、その時に凶方位へ出掛けたからではなく、怪我した時に住んでいた自宅への転居が凶方位であることがほとんどです。つまり出掛けた方位は凶方位転居の引き金でしかないのです。




・アメリカは東方位でヨーロッパは西方位

 ⇒一般的に普及しているメルカトル図法は、経度(東経・西経)は等間隔ですが緯度(北緯・南緯)は緯度が上がれば上がるほど間隔が広がるため、直線では方位が正確に出せないからです。
このようになるのは球体である地球を平面上に表したためです。
したがって、メルカトル図法で見る場合は緯度の歪みを調整した方位線で引かれた地図が正確となります。したがって、アメリカは北東方位でヨーロッパは北西方位です。
但し、日本国内を観る場合は大半の地域では経度による歪みの影響が出ませんので直線で引いても問題ありません。





今年、来年は天中殺なので引っ越してはいけない

 ⇒天中殺ですが、天中殺は算命学で使用される判断法であり気学方位とは何の関係もなく、また方位は卜占(ぼくせん)であるのに対し天中殺を使用する算命学は命占(めいせん)でしてそもそも占術の種類(ジャンル)が異なります。念の為占術の種類を下記に記します。


・命(めい)占・・・生年・月・日・時間を使用し長期的な運勢を予測する占い。
           四柱推命、西洋占星術、算命学、紫微斗数、数秘術など
・卜(ぼく)占・・・占いたい物事がどのようになっていくか成り行きを見る占い。
           断易、タロット、周易、六壬神課、奇門遁甲など
・相(そう)占・・・対象の姿、形よりその人の状況を判断していく占い。
           手相、人相、姓名判断、風水など。





他にも誤解がございますが、上記に関する誤解が多いです。これらを理解するだけでも気学に対する基本概念がご理解頂けると思います。